平成16年度 地域活性化研究 一覧
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  1. 呉湾等の閉鎖的海域における油汚染の微生物浄化に関する基礎研究
    • 海上保安大学校 御手洗 頼太(海上保安大学校本科4学年;TEL21-4961)外6名
    • 瀬戸内海のような閉鎖的海域において,油による海洋汚染の危険性は高く,油による海洋汚染が生起した場合の多方面への影響が危惧される。油による環境汚染の浄化方法を早急に確立すべきであるが,物理的に油を除去する方法以外には,絶対的な方策が見あたらないのが現状である。本研究では,油の浄化(分解)能力を有する可能性がある微生物(カビ,バクテリア等)を単離し,将来呉湾のような閉鎖的海域での生物を用いた環境に優しい浄化方法「バイオレメデェーション」による油浄化のための基礎実験を行う。

  2. 一重項酸素による環境浄化
    • 広島大学 鈴木 喜隆(広島大学大学院生物圏科学研究科教授;TEL082-424-7987)外5名
    • 環境にやさしい(寿命が短い)殺菌剤・消毒剤となりうる活性酸素(一重項酸素)による効率的かつ特異的な環境浄化を通じて,生物生産活動が持続的,効率的に利用できることが可能である。本研究は,一重項酸素による環境浄化による,呉市のみならず周辺地域における環境の改善に資することを目的とする。

  3. 風力発電を仮想した場合の呉市民の地球環境意識および景観意識調査
    • 呉工業高等専門学校 石井 仁(呉工業高等専門学校建築学科講師;TEL73-8499)外5名
    • 風力発電に関しては,瀬戸内海沿岸部は比較的風は穏やかであるため,ほとんど関心が払われていないが,NEDOの調査による風況マップによれば,灰ケ峰,野呂山は風力発電設置の可能性がある。本研究では,灰ケ峰などに風力発電が設置されたと仮想し,呉市民の地球環境意識,景観意識の動向を調査する。環境問題への対応という一面で風力発電を捉えるのではなく,景観への影響を考慮する。

  4. 夜の観光資源としての屋台の活性化に関する調査研究
    • 近畿大学工学部 松田 博幸(近畿大学工学部助教授;TEL0823-74-9304)外4名
    • 昨年度の研究テーマ「赤ちょうちん通りの屋台客の飲食行動」の分析から,交通機関に対する不満はあったが,現状には約半数の客が満足していることなどが明らかになった。本研究では,呉に来る観光客の呉市や呉に屋台に対する意識や満足度,および観光業界の屋台に対する意識や屋台の利用形態を明らかにし,博多等との比較を通して,屋台を特に夜の観光資源に結びつけて,活性化を図り,さらに市中心部の飲食店や他の観光施設との関係を含めて,基礎資料を得る。

  5. バス停環境の評価手法に関する研究 −呉市を事例に−
    • 呉工業高等専門学校 山岡 俊一(呉工業高等専門学校環境都市工学科助手);TEL73-8955)外4名
    • バス交通の欠点としては,バスは走行空間を一般車と共用していることからくるダイヤの不定時性や,利用者のバス停での待ち空間を十分確保できないことなどがあげられる。本研究では,呉市のバス停環境を把握するためのチェックシートを作成し,それを基に各バス停環境について調査して得られたデータにより,呉市のバス停環境整備の問題点と今後改善すべき課題を明らかにするとともに,提案するバス停チェックシート,及びそこから得られた知見は全国各都市のバス停環境整備にも適用できるものを目指す。

  6. 健康的なライフスタイル増進のための教育研究
    • 呉大学 佐々木 秀美(呉大学看護学部教授);TEL 74-6853)外9名
    • 高齢者の骨粗鬆症による骨折の問題等は日常生活における食生活や運動に影響される。つまり,人々が日常生活における食生活や運動が適切に行われることによって,寝たきりを減少させ,経済的負担を減少させる一要因になり得る。本研究では,地域住民の骨密度測定結果と食生活と運動との関係を調査し,その結果から地域住民の健康生活へ示唆を得る。

  7. 精神障害者ホームヘルプサービスに対する教育支援体制の充実化
    • 広島国際大学 酒井 マリア(広島国際大学看護学部4年生);TEL73-8368)外5名
    • 精神障害者の自立と社会復帰を促進し,福祉の増進を図る目的で,2002年に精神保健福祉法に基づき,精神障害者ホームヘルプサービスが開始された。呉市においても,精神障害者にホームヘルパーを派遣し,家事援助や身体介護などのサービスを行っている。本研究では,呉市における精神障害者ホームヘルプサービス実施による成果と問題点を明らかにし,自立支援のためのより効果的なホームヘルプサービスのあり方と,それを担うヘルパーの教育への支援を考える。
平成16年度地域活性化研究